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Adobe Flash CS3 詳細!ActionScript3.0入門ノート
ActionScript3.0の真髄を学べ!
本書はAdobe Flash CS3のスクリプト言語、ActionScript3.0(AS3)の入門書です。ご存じの人も多いでしょうが、AS3は2006年6月に発表されたAdobe Flex 2に既に搭載されているスクリプト言語です。FlashへのAS3の搭載が1年間遅れた背景には、さまざまな準備期間が必要だったことを物語っています。まさに満を持してのFlash CS3へのAS3搭載と言えるでしょう。
「AS3は難しい」という声を耳にします。確かに今までのAS1、AS2と同じつもりでスクリプトを書くと、何でもない簡単なスクリプトがことごとくエラーになり面食らってしまいます。しかし、これだけでAS3が難しくなったと決めつけてしまうのは早計です。
今までのやり方を変えるには勇気がいります。しかし、あえてそれを選択したからには理由があるはずです。AS3にはそれを決断させた価値があると考えるべきです。事実、この本を書く過程でその思いは強まりました。今、はっきり言えることはAS3はAS2より、もちろんAS1より格段に素晴らしく、その素晴らしさを手に入れられるのなら頑張ってみようと思えることです。AS2は、ある程度使いこなしていくと見えてくる煩雑さがあります。それがAS3では逆で、使いこなすほどに煩雑さが消えていきます。AS3は決してAS2より難しくなく、むしろ簡単とさえ言えます。具体的には、イベント回りのスコープが明確で手法の混乱がありません。しかし、このイベント回りの変更が、これまでのユーザーを戸惑わせる原因になっているのが皮肉です。
本書の内容は、まずAS3のシンタックスを学び、続いて具体的なサンプルを例により詳しく学ぶという構成になっています。Chapter3「トップレベルのクラスと関数」では、配列と正規表現の解説にページを多く割いていますが、この2つは将来にきっと役立つ知識になると思います。AS3を使いこなす上で欠かせないカスタムクラス定義については、Chapter4で解説しています。そして、Chapter5以降のサンプルでは、基本的にすべてカスタムクラスを使うスクリプトにしてあります。
Chapter5「イベント処理」は、前述したようにAS3の肝とも呼べる大事な項目です。イベント処理がわかれば、AS3について6、7割を理解したようなものです。ユーザーが作るカスタムイベントは標準のヘルプの解説だけでは理解が難しいトピックですが、本書ではChapter5の解説に加え、具体的な利用方法を後半のサンプルで積極的に示しました。
また、Chapter9〜11を使って外部ファイルを扱うクラスを意識的に取り上げました。これまでのFlashコンテンツの傾向から、外部テキストや外部イメージ、XMLファイルを読み込むことで、ダイナミックなコンテンツを作ることが求められているからです。これは、Chapter12でサーバースクリプトとのやり取りを解説した理由でもあります。
本書では残念ながらAS3の機能をすべて盛り込むことはできませんでした。すべては無理としても、サウンド、FLV、イメージ処理など、外しがたいテーマに触れることができなかったのが悔やまれます。しかしながら、本書を読んでAS3を理解し自分のものにすることができた方は、それらの興味深いテーマについて自力で突き進んでいけるだけのスキルを既に手に入れていると確信します。
AS3の真髄に触れ、そこへ向かって走り出せるようコーチすることこそが本書のテーマであり、その使命を微力ながら果たせたのではないかと思います。
カバーイメージ
著者:大重美幸 Twitter:@oshige@as3note
B5変形・472ページ・2色・DVD-ROM付
本体価格:3,800円+税
ISBN978-4-88166-590-9
 
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はじめに
本書の構成
付属DVD-ROMについて

Chapter1 Flash固有のプログラミング
Section01-01 フレームアクション
Section01-02 新しくなったイベント処理
Section01-03 シンボルのインスタンスの参照
Section01-04 表示リスト
Section01-05 rootとstage

Chapter2 シンタックスの基礎
Section02-01 スクリプトの編集
Section02-02 変数と定数
Section02-03 フレームアクションの関数定義とメソッド定義
Section02-04 データ型
Section02-05 演算子
Section02-06 繰り返し(ループ)
Section02-07 条件分岐

Chapter3 トップレベルのクラスと関数
Section03-01 配列の操作
Section03-02 配列から順に値を取り出す
Section03-03 座標と領域
Section03-04 ストリングの操作
Section03-05 正規表現の利用
Section03-06 正規表現パターンの基礎知識
Section03-07 XMLの基礎知識

Chapter4 クラスの利用とカスタムクラス定義
Section04-01 クラスを使う
Section04-02 クラスの継承
Section04-03 カスタムクラス定義
Section04-04 クラスとメンバーの属性とアクセス制限
Section04-05 クラス継承を利用したカスタムクラス
Section04-05 ドキュメントクラス

Chapter5 イベント処理
Section05-01 イベントリスナー登録とイベントハンドラ
Section05-02 フレーム再生のイベント
Section05-03 マウス操作のイベント
Section05-04 キーボード操作のイベント
Section05-05 ステージが受けるイベント
Section05-06 カスタムイベントを作る

Chapter6 MovieClipクラスを使う
Section06-01 MovieClipクラスのインスタンス
Section06-02 ムービークリップシンボルからインスタンスを作る
Section06-03 ムービークリップのナビゲーション
Section06-04 座標移動とスケール変形
Section06-05 ドラッグ&ドロップ

Chapter7 Spriteクラスを使ったアニメーション
Section07-01 Spriteクラスに図形を描く
Section07-02 スプライトのアニメーション
Section07-03 スプライトでマスクアニメーションを作る

Chapter8 DateクラスとTimerクラス
Section08-01 時計を作る
Section08-02 経過時間の計測
Section08-03 Timerクラスを活用する

Chapter9 外部イメージファイルの読み込み
Section09-01 イメージファイルの読み込み
Section09-02 読み込み画像をトランジションを利用して表示する
Section09-03 スライドショーを作る
Section09-04 読み込み処理の途中経過とエラーの通知
Section09-05 UILoaderコンポーネントとProgressBarコンポーネント
Section09-06 クロスドメインにあるイメージファイル

Chapter10 外部テキストファイルの読み込み
Section10-01 外部テキストファイルの読み込み
Section10-02 HTMLファイルを読み込んで使う
Section10-03 CSSファイルを読み込んで使う

Chapter11 XMLファイルの読み込みと活用
Section11-01 XMLファイルを読み込む
Section11-02 スライドショーの写真をXMLで指定する
Section11-03 簡易RSSリーダーを作る

Chapter12 Webページの移動とサーバースクリプトの利用
Section12-01 Webページを開く
Section12-02 CGIの実行
Section12-03 GETを使った変数のやり取り
Section12-04 POSTを使った変数のやり取り

Appendix
INDEX

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